初心者の方がスノーボードのお店やネットショップで板を選ぼうとした時、聞いたことがない用語で分からないことがよくあります。
数値は一体何なの!?
スノーボードには特殊な用語がたくさん出てくる上にメーカー毎でも呼び名が違ったりと初心者の購入ハードルを上げる部分がたくさんあります。
なので、そんな何もわからない初心者でもそれなりの板が買える「スノーボード板の選び方」を超分かり易くまとめました!
自分が初めて買った時のことを思い出しながらまとめたので必ず選ぶ役に立つと思います。
スノーボード板の選び方で重要な5つのポイント
先ず板を選ぶときの重要な5つのポイントを教えておきます!
- ボード形状
- 長さ
- 柔らかさ
- 重さ
- アウトライン
この5つをざっくりと覚えればもう怖い物無しで板を選ぶことが出来ます!
良い板を選べば最初の難関であるターンがしやすくなるので確実に抑えて最高の一枚を手に入れましょう!
順を追って説明していきましょう。
1.ボード形状
初心者が真っ先に何よりも重要なのが板の形状選びです。
スノーボードの形状は大きく分けて5種類あります。
- キャンバー
- ハイブリッドキャンバー
- ダブルキャンバー
- フラットキャンバー
- ロッカー
それぞれ特徴が違い、滑る時のメリット・デメリットがあるのでそれぞれもう少し深堀りして説明します。
- キャンバー:板のアーチ形状
- ノーズ :板の前方先端
- テール :板の後方先端
- エッジ :板のフチの金属部分
- 逆エッジ :エッジが引っかかって転けること
キャンバー形状
スノーボードの王道形状がキャンバーです。
円弧を繋いだ形で両端が雪面に接地しています。
デメリットの通り板に慣れないうちは逆エッジと言ってエッジが雪面に刺さり易く、倒れてしまいがち。
しかし慣れればターン中の細かなエッジ調整が出来、様々な動きに対応出来るので初心者から上級者までどんな人でも楽しめる形状です。
また、先端が反り上がった形状になっており、板のしなりを上手く使えば爆発的な反発力も得られます。
- 最初の一本を買いたい
- 順を追って上手くなりたい
- グラトリ、フリーラン、パークなんでもやりたい
- 強い反発感が欲しい
ダブルキャンバー形状
板の中央が雪面に付いていて2つのキャンバー形状になっているのがダブルキャンバーです。
実際に地面に置いてみるとシーソーの様に片側が自然と上がるのが特徴。
この自然と上がるおかげでプレスという板の片側に乗る動作が少ない力で出来てしまうので初心者でも手軽に楽しめます。
更に逆エッジもしにくく意外と快適にターンが出来るのもメリットです。
逆にデメリットは反発が遅めな点です。
板の真ん中が凹んでいる分しっかりとしなってから反発が返ってくるのでキャンバー形状よりも遅い反発になります。
簡単にしなる分中高速域ではバタつきやすいデメリットもありますが、板によってはその分板の硬さを硬めに設定されたものもあります。
- 平地で回ってみたい(グランドトリック)
- キャンバーよりも楽しめる板が欲しい
- 年に数回程度いければ満足!
フラットキャンバー形状
板の両端以外が雪面に接地している真っ直ぐな板が「フラットキャンバー」です。
キャンバー形状では板を踏む動作をすることで板が雪面に触れる面積を増やしてターンを安定させますが、フラットキャンバーでは通常状態から地面とくっついているので力を入れずに快適なターンが出来る魔法の板です。
またキャンバーの様に点ではなく面で雪面を捉えるので逆エッジになりにくいメリットもあります。
デメリットは常にフラットなのでターンの細かい操作が効きづらい点。
更にフラットな分キャンバー形状よりもしなりにくいので反発感はやや劣ります。
また面で捉える動きが必要なボックスやレールなどのジブでもフラットキャンバーは活躍する意外とオールラウンドに楽しめる形状です。
- 手軽にターンを楽しみたい
- 逆エッジがこわい
- オールラウンドで楽しみたい
ロッカー形状
真ん中が接地していて両端へなだらかに反り上がった形状が「ロッカー」です。
接地面が常に1点の様な感覚なので逆エッジしづらかったり、平地で簡単にくるくる回ることが出来ます。
また後ろ加重にすれば前(ノーズ)がしっかり浮くのでパウダースノーも快適に滑られるメリットがあります。
デメリットはしっかりと踏まないと板がフラットにならないので深いターンがし辛い点。
そしてひたすらにしなるので反発が弱い点。
- 手軽にスノーボードを楽しみたい
- 年数回程度いければ十分
- パウダーを手軽に滑りたい
ハイブリッドキャンバー形状
ハイブリッドキャンバーは例えばイラストの様にキャンバー形状をベースに接地するフラット面を増やした形状をいいます。
キャンバー形状よりも接地面を増やすことでプレスの安定感が増したり、ターン操作が向上します。
ハイブリッドキャンバーは紹介した形状だけでなくメーカーやブランド毎で独自の形状があり、性能を様々なので安易に購入すると思っていた乗り味と違うこともあります。
グラトリ板では紹介したフラット面が増える形状が多いのでグランドトリックが上手くなりたいという方は乗ってみてはいかがでしょうか?
- グラトリが上手くなりたい
- いつもと違う乗り味を楽しみたい
スノーボードの楽しみ方で形状を選ぼう
形状で楽しみ方もかなり変わってくるし値段も安くないので自分に合った一本を選びたいところ。
しっかりと上達していきたい
- キャンバー形状
ターンが上手くなりたい
- キャンバー形状
- フラットキャンバー形状
グラトリが上手くなりたい
- キャンバー形状
- ダブルキャンバー形状
- ハイブリッドキャンバー形状
パークが上手くなりたい
- キャンバー形状
- フラットキャンバー形状
年数回楽しみたい
- ダブルキャンバー形状
- ロッカー形状
板の選び方はまだまだあるのですが、形状で言えばざっくりとこの感覚で選んでもらえれば満足する一本が見つかるはずです。
ここから長さやもう少し細かなポイントを見ていきましょう。
2.板の長さは身長を基準に選ぼう
板の本当に自分に適した長さは正直初めて乗る板では巡り合えないです。
なので一般的に知られているデータから自分に合った板の長さを選ぶことをおすすめします。
板の適正長さ | |
身長(cm) | 適正長さ(cm) |
175~ | -20 |
160~175 | -15 |
~160 | -10 |
長めの板を使うとターンは安定する
自分の適性よりも長いとターンに安定感が生まれますが、慣れないうちは舵が取り辛いので思い通りにターンが出来ないうちはかなり使いにくいのでいきなり長い板は選ばない方がいいでしょう。
短めの板を使うと細かい動きがし易い
自分の適性よりも短いと細かい動きに強くなります。
グランドトリックと言う平地で板を回したりするジャンルでは短めをチョイスする事も多いです。
しかし、デメリットもあり身体を倒すような深いターンがやり辛くなってしまいます。
よりターンを綺麗にする滑りを極めたいのであれば少し長め、グラトリやジブなどの細かい動きのジャンルを極めたいのであれば少し短めを意識して板を選ぶとより自分に合った板に巡り合えるでしょう。
ですが初心者のうちは適正長さの板を選べばオールラウンドに使えるので慣れて自分のやりたいことが決まってから考えればOKです!
3.板はある程度柔らかめの物を選ぼう
まず柔らかさを話す中でよく出てくる用語を紹介します。
- フレックス :板の柔らかさを表す数値
- トーション:板が捻じ曲がる動作
フレックスとは簡単に言えば板の柔らかさを表す数値で基本的に数値が大きくなるほど硬い板だよって言うのを表しています。
フレックスは初心者であれば柔らかめの物をオススメします。
初めから硬い物を選んでしまうとガッチガチの鉄の板を履いているような感覚になり、荷重する事による板の扱いがイマイチつかめないと思います。
オーリー(平地で跳ぶ技)をかけた時の板がしなっている感覚もフレックスの硬さが重要になってくるので足と身体で体感してもらうためにも少し柔らかめをおすすめしたいです。
比較的高機能でおすすめのラインナップで言えばYONEXの「GROWENT」がおすすめです。型落ちであれば4万円台で買えるので良スペックの割に初心者でも手の届きそうな値段です。
グラトリ板メインのメーカー「RICE28」では板の中央を薄くしていることを公表しています。
薄くすることで、よりトーションの掛かり具合や板のしなりをより実感出来て板を扱っている感覚が分かり易くなります。
フレックスの見極め方
お店やネットショップではフレックスの公表値があります。メーカーが算出したものやお店独自のものまであります。
一番手っ取り早くフレックスを知るには自分の手に取り板をしならせてみる事です。
店内で大げさにやるとさすがに怒られるかもしれませんが、適度にしならせるだけならスルーしてくれます。
もしネットショップしか使わないというのであれば「BREAK OUT」と言う楽天などで店舗展開しているショップが取り扱いメーカー全てのフレックス比較値を載せているのでかなりの参考になりますよ。
4.板は重過ぎる物は絶対に選ばない
板には重い、軽いがあります。
スノーボードは高速で滑り降りると板のバタつきが生じるのですが、重い物を選ぶとそのバタつきが軽減されてより安定した滑りをすることが可能です。
しかし、重い分とっさの動きへの反応が鈍かったり、舵が取りづらかったりと初心者には扱いにくい面が多々あります。
安全面や取り扱いのし易さを考えると軽めの板を選ぶことがおすすめです。
重量の見分け方
店やネットショップで見ても重さに関しての情報はほぼ皆無だと思います。
なので実際にショップに行って自分の手に取って重さ比べをしてみるのが一番分かりやすいです。
いくつか比べてみれば「これは軽い、でもこっちの板よりは思い」
なんてソムリエ気分になれてしまいます。
初心者板のアウトラインはツインチップを選ぼう!
アウトライン。また難しい用語が出てきましたね。アウトラインとは、要は上から見た時の形のことです。
このアウトラインには大きく2種類があります。
- ツインチップ・・・左右対称の形状
- ディレクショナル・・・形または左右の長さが違う
初心者には断然ツインチップをおすすめします!
理由は左右どっち方向で滑りやすいか分かっていないからです。
スノーボードでは左右どちらを前にしても滑れるとカッコいいのですが、実際に滑ってみないと滑る感覚って分かりませんよね。
実際、利き手が右の人でもスノボは逆方向が滑りやすいと言う方も全然います。
ディレクショナルだと反対になった時の滑り心地が全く変わってくるので初心者には向いていない形です。
とにかく”ツインチップ”の文字に目を光らせて板を選ぶと良いでしょう。
スノーボード3点セットは安く楽しむ為のもの
スノーボードには初心者の入門セットとして
- スノーボード
- ビンディング
- ブーツ
が3点揃って2〜5万円で買えるとっても手の出しやすいセットがあります。
このセットがどんな人に向いているかというと、
の様に年数回で雪を楽しめればいいなら3点セットを迷わず選びましょう!
楽しむ分にはコスパ良すぎるセットです!
反対に、
と既に本気で上手くなりたいと思っている方は購入を控えましょう。
理由は安い分使っている素材もその程度なのでターンとオーリーが出来るレベルになったら「なんだか物足りない、、、。」と感じてくるはずです。
そこからまた3点15万円ほどの投資をしていたら結構な痛手ですよね。
純粋に楽しめればいい・・・3点セットがオススメ
しっかり上手くもなりたい・・・それなりのギアを選ぶ
この2点に気を付けて3点セットを買うべきか判断してみましょう。
平地で跳んだりするグラトリに興味がある方は下の記事でおすすめ板を紹介してます。
評価の高い3点セットを紹介
そんなあなたの手間を省くために楽天で評価の高い3点セットをピックアップしてみました。
メンズ、レディースどちらもあるので参考にどうぞ!
TWO B ONEと言うブランドの板です。
キャンバー形状でソフトフレックスなので初心者には持って来いの板!
実際に板に少し触れる機会があったのですが、表面は少し粗めのマット感があり、見た目も落ち着いているのでカッコよさがありました。
柔らかさ、軽さも初心者にはかなり扱いやすいレベルだったので安く揃えたい方には悪くないスペックだと思います。
ビンディングも写真で見る限りペラペラ感すぎないので初心者の滑りを支えてくれます。
そしてブーツは紐を引っ張る方式のクイックレースと言うもので私は自分で購入してからずっとこのブーツの締め方を使っていて慣れれば速攻でブーツを履けるのでかなりオススメです。
デザインは8種類の中から選べるので誰かと被りにくいのも嬉しいところ!
レディース用はコチラ!
レビューをみると不満点もありつつも高評価が多く、初心者の方には満足いくものの様です。安っぽさはこの価格帯であればどうしようもないのであきらめましょう。
低評価のレビューを見た上で購入。
そのレビューで気になったのは、
・在庫確認が遅く、連絡もない
・発送が遅い
・バインディングが安っぽい、数回で壊れた
・バインを取るときに固い、コツがいる
・ブーツが安っぽい、紐が切れた
・ブーツがしめにくい
商品に関しては賛否あるので参考程度に。デザインがかわいく安かったのと、急ぎではなかったので発送が遅れてもいいかと思い購入。
・身長は約170cmで、151の長さを選択。
・レギュラースタンスでバインを無料取り付け選択。
・ブーツは小さめに作られているということだったので、普段24.5で、25を注文。
・バインディングは重要だという情報があったので、グレードアップ3000円。
・オプションでワックス700円。
・オプションでダリング1500円(両端が鋭利なため、削るようです。自分だけでなく他人に怪我をさせないために必要らしい)。
・1番安いケースも購入3000円(160cmまで収納できるもの)。
これで3.4万くらいだったので、一式揃えてすぐに滑れる状態としては安いと思いました。
1/5の注文で、1/7以降発送予定と書いてありました。
1/7に注文受付完了メールがきましたが、在庫の有無の連絡ではないとのこと。1/8に発送完了メールが届き、1/9に手元に品物が届きました。発送に関して低評価レビューであったようなことはありませんでした。
ダンボールにボードやブーツが入っていました。
○ブーツが中で動いたためか、ボードに傷有り。他の部分は綺麗でした。
○ブーツは確かに安っぽい笑
○バインはグレードアップしたもので、初めてブーツを外したときは外しにくいと思いましたが、やり方が悪かっただけで慣れれば問題なし!
○ブーツは切れるのを恐れながらも思いっきり引っ張ってますが、まだ切れてません。ブーツの履き方やバインの締め方の説明書は入ってないので、探り探りです。若干緩い気がするので、グレードアップしてダイヤル式の方が締め付けはいいかもしれません。
○25は小さかったかと思いましたが、滑っていて気にならなかった。
○バインを無料で取り付けてもらってすぐに滑り出せたのでよかったですが、経験者曰く、角度が浅かったようです。もう少し角度を付けた方が滑りやすいと言われました。
☆3日間計8時間滑りましたが、特に問題なし!他と比べて書いているわけではないので参考になるか分かりません。
初心者向けスノーボードの選び方まとめ
スノボで分かりにくい用語も含めてここまで選び方やおすすめまで紹介してきました。
- 形状はキャンバー
- 身長に合った長さ
- 柔らめのいた
- 軽めの板
- 形はツインチップ
この5つを少し注意してみるだけで初めに乗りやすい板が選び易くなりますよ。
例えば即売会でどや顔で売ってくるスタッフにも一泡吹かせられることも可能です!
今回の記事で分かり辛い、もっと知りたいという部分があれば気軽にお問合せください。
頂いた意見を元に更にブラッシュアップしていきます!